山崎俊夫 / 茨城県笠間市


2006年12月01日 at 6:32 AM 投稿


30 年間で5 万個作った急須。大築の創業者から教わった焼き物の真髄。

陶芸との出会い

大正9年に水戸に生まれ、現在86歳になります。15歳の時に横浜に移りました。昭和48年に、車の免許を取ったので、袋田に観光に来た帰りに、笠間でやきものをしていると聞いていた谷口俊夫さん(大築の創業者)のところに寄ったのです。やきものに興味があると言うと、谷口さんからは「作ることを経験してみろ」と言われ窯元「古窯」で修行することになりました。1年間は川崎から笠間に通い、その後5年間は単身で修行しました。


師・谷口俊夫について

山崎陶苑焼き方ももちろんですが、売り方も含めてやきものという商売全体に才能のある人でした。印象に残る言葉は、「作品を沢山見ろ」ということ。また、「花瓶は口作りを見ろ」「徳利は(急所である)首を見ろ」とも指導されました。何でも押さえなくてはならない急所があることが分かり、今でも師に言われたことは非常に役立っています。


30年間で5万個作った「急須」

yamasaki-03急須はやきもののすべての要素が含まれています。手間もかかるし、工程も長いですね。
使いやすさの研究には終わりはありません。やはり基本は芸術性より使いやすさ。特にやきものの世界は他のものづくりの世界と比べて使いやすさの追求が甘いと思っていますから、「使いやすさって何だろう」と考える日々ですね。
良い急須は、持ったときの手の当たりがいいのです。口元にたれたりせずに注ぎ具合が良い。全体のバランスや角度も大切です。

そうした使いやすさは、数を作らないと見えてきません。急須を作った数は、笠間では間違いなく一番でしょう。一年で1600個ぐらい作りますから、30年で約5万個の急須を作ったことになります。急須作りには自信を持っていますから、お客さんから「おじさんの急須は高いね」と言われたことはありませんね。


大築の窯を使って

現在の窯は平成2年から15年使っています。他の窯だと一番下が良く焼けずに一番下を空けて焼いたりしたのですが、これは窯の中がどこでも良く焼けます。
また全体的にガッチリしている印象で、15年間使っていて全く痛みがありません。性能や焼き上がりも買ったときと変わりなく、欠点がありません。台車のレールもしっかりと埋め込まれており、浮いたりすることがありませんね。
アフターサービスについては、なかなか着てくれないメーカーもあると聞きますが、大築はすぐに対応してくれますし、面倒見がいいメーカーですね。とにかく文句のつけようがありません。


これから陶芸を始める方へのメッセージ

yamasaki-04年に5回の売り出し(初窯市、陶炎祭、お盆市、笠間焼きフェア、匠の祭)で多く方に買って頂くことが嬉しいですね。主婦の方に「とても使いやすい急須」だと褒められるときも本当に嬉しいものです。
売るものを作りたいなら3年は修行が必要だと思います。陶芸教室に通うのは趣味以上にはならないと思いますね。
趣味で陶芸をやる方は、ひも作りから基本をしっかり取り組んでみて下さい。そうすると上達も早いですよ。ロクロが出来るようになれば色々なアイデアも出ますし、もっと陶芸が楽しくなるはず。研究しながら作ると、ものづくり楽しさも出てきますよ。


山崎俊夫さんプロフィール

1920年 水戸市生まれ

1945年 フィリピン ネグロス島で終戦

1973年 脱サラし陶芸の道へ

1978年 現在地に独立築窯

1981年 鎌倉画廊にて春明毎年個展開催

1991年 笠間焼つくば展で茶碗で金賞

2001年 笠間焼永年功労者として表彰

やまさき陶苑
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